<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
	>

<channel>
	<title>小説  タグが付けられた記事一覧を表示しています。 -ばかにゅー.com</title>
	<atom:link href="https://bakanyu.com/tag/%E5%B0%8F%E8%AA%AC/feed/" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>https://bakanyu.com</link>
	<description></description>
	<lastBuildDate>Tue, 03 Sep 2019 03:26:55 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
	<sy:updatePeriod>
	hourly	</sy:updatePeriod>
	<sy:updateFrequency>
	1	</sy:updateFrequency>
	<generator>https://wordpress.org/?v=6.8.5</generator>

<image>
	<url>https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2017/12/cropped-1b23a13ef93305a45031d0b7a8919a53-1-32x32.png</url>
	<title>小説  タグが付けられた記事一覧を表示しています。 -ばかにゅー.com</title>
	<link>https://bakanyu.com</link>
	<width>32</width>
	<height>32</height>
</image> 
	<atom:link rel='hub' href='https://bakanyu.com/?pushpress=hub'/>
	<item>
		<title>コンビニ帰りにパラレルワールドに迷い込んだ男。-DAY7-</title>
		<link>https://bakanyu.com/column/post-27949/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[むーさん]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 05 Sep 2019 03:10:26 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム記事]]></category>
		<category><![CDATA[パラレルワールド]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリー]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[日常]]></category>
		<category><![CDATA[異世界]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://bakanyu.com/?p=27949</guid>

					<description><![CDATA[家にあるものといえばカップラーメンが数個あるだけ。 人様に振る舞えるような料理を作れるわけもないので、こういった場合には出前が便利なのだが、電話での会話が必要なので無理だろう。 「ぐぅぅーー」 まるで見計らったかのように平井さんのお腹が空腹を告げた。 「あ……」 ひどく気恥ずかしそうにしている平井さんをフォローしてあげるべきなのだが、適切な言葉が思い浮かばない。 「今、ちょうど夕飯をどうしようか考えてたんだけど」 「普段料理をしないから...]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>家にあるものといえばカップラーメンが数個あるだけ。</p>
<p>人様に振る舞えるような料理を作れるわけもないので、こういった場合には出前が便利なのだが、電話での会話が必要なので無理だろう。</p>
<p>「ぐぅぅーー」</p>
<p>まるで見計らったかのように平井さんのお腹が空腹を告げた。</p>
<p>「あ……」</p>
<p>ひどく気恥ずかしそうにしている平井さんをフォローしてあげるべきなのだが、適切な言葉が思い浮かばない。</p>
<p>「今、ちょうど夕飯をどうしようか考えてたんだけど」</p>
<p>「普段料理をしないから、カップラーメンくらいしかないんだよね」</p>
<p>頭の中で整理していたことを単純に伝えただけ。</p>
<p>今掛ける言葉としては赤点間違いなしだろう。</p>
<p>「……」</p>
<p>「あ、ありがとうございます」</p>
<p>アパートの1室でカップラーメンに湯を入れ出来上がりを待つ数分は、張り込みをしている刑事を連想させてならない。</p>
<p>蓋を開けて幸福を噛み締めている間はズルズルという咀嚼音だけが部屋に響いた。</p>
<p>空腹が満たされたところで、この後をどうするかが問題だった。</p>
<p>確かクローゼットの中にいつ買ったのかも覚えていないトランプがあった気がするが、恐らく今までの流れを考えて、無言をさらに助長する結果になりそうなので却下。</p>
<p>しばらく考えてみてもアイデアが浮かばないので、一度外でも覗いてみようかと立ち上がろうと腕を床に伸ばすと、何かにぶつかった感覚と同時にTVの電源が点灯した。</p>
<p>画面に映し出されたのは、病院のような施設。</p>
<p>相変わらずテロップに書かれた文字を読み取ることはできない。</p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-28025" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/465269157762232caf8acd9a9abec22c_s.jpg" alt="" width="500" height="301" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/465269157762232caf8acd9a9abec22c_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/465269157762232caf8acd9a9abec22c_s-300x181.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/465269157762232caf8acd9a9abec22c_s-450x271.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />しばらくすると学者のような老人がカメラに向かって、何かを説明するような口調で話を始めた。</p>
<p>「と、ドリがいのニシンでいるか」</p>
<p>「がいのうする“たすけて”こいすりダイそと」</p>
<p>「ひきのせん、こいろいギダそいし」</p>
<p>？？？</p>
<p>気のせいだろうか、一言だけ聞き取れた言葉があったような気がする。</p>
<p>“たすけて”</p>
<p>彼が話している内容の中で、到底ポジティブには捉えられない言葉が混じっていた。</p>
<p>老人の話している様子や落ち着き払った口ぶりを考えても、彼が僕らの世界と同じ感覚で“たすけて”という言葉を口にしたとは思えない。</p>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-28024" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/hospital-555087_640.jpg" alt="" width="469" height="400" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/hospital-555087_640.jpg 469w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/hospital-555087_640-300x256.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/hospital-555087_640-375x320.jpg 375w" sizes="(max-width: 469px) 100vw, 469px" />画面が切り替わり、ベットしかない殺風景な病室を定点カメラのような画角で写した動画が流れ始める。</p>
<p>ベットには男性が1人横になっているようだ。</p>
<p>その部屋に2名の白衣を着た男女が入室して、なにやら男性に声をかけているようだが、映像には音声が無いので何を話しているのかは分からない。</p>
<p>ベットの男性は上半身を起こし、彼らの方に視線を向けると懸命何かを訴えている様子。</p>
<p>白衣の2名はそれに答える様子もなく、タブレットを片手に様子を伺っている。</p>
<p>痺れを切らした男性がベットから勢いよく立ち上がろうとすると、カメラの死角から警備員が現れて男性を取り押さえた。</p>
<p>羽交い締めにされ、抵抗しながら叫んでいる男性。</p>
<p>そこで映像が途切れて、先ほど話をしていた老人学者に切り替わる。</p>
<p>「いそイから、そいでもうら」</p>
<p>「みらねおいシテい、“たすけて”このジンをしい」</p>
<p>先ほどの映像に映し出された男性が最後に叫んでいた言葉。</p>
<p>老人学者が再び口にした“たすけて”という言葉。</p>
<p>男性はもしかしたら、“たすけて”と叫んでいたのでは無いだろうか。</p>
<p>背筋が凍りつくように寒気が全身を襲う。</p>
<p>隣で同じようにTVを見ていた平井さんも、顔を青ざめている様子から同じ想像に至ったに違いない。</p>
<p>焦るように右手でリモコンを探り当て、TVの電源を落とした。</p>
<p>幸か不幸か、音声がない画像だったために確証はない。</p>
<p>しかし、状況から察するに僕らと同じ言葉を話す人間が施設に捉えられているとしか思えなかった。</p>
<p>「……」</p>
<p>「……」</p>
<p>先ほどのただ気まずい沈黙とは違い、お互いに考え込むように押し黙る。</p>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-28028" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/fd5be002e659b705a2c676b15884335f_s.jpg" alt="" width="500" height="334" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/fd5be002e659b705a2c676b15884335f_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/fd5be002e659b705a2c676b15884335f_s-300x200.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/fd5be002e659b705a2c676b15884335f_s-450x301.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />この世界に来てから混乱することは幾たびもあったが、恐怖を感じた瞬間はなかった。</p>
<p>しかし、今回ばかりは恐ろしいという感情が心の奥底から湧き出て止まらない。</p>
<p>映像の彼は今一体どうしているのだろう？</p>
<p>叫んでいる彼の映像が頭に焼き付いて離れない、考えない方が良いとわかっていてもよくない想像ばかりが頭の中を埋め尽くしていく。</p>
<p>「もしかして……」</p>
<p>平井さんが口を開いたが、それ以上の言葉を告げることなく仕舞い込んだのが分かった。</p>
<p>この世界に迷い込んだ平井さん以外の女性に話を聞くという目的。</p>
<p>そのために僕らはこうして同じ部屋の中で待機していたが、もし先ほどの男性と同じように探している女性も捕まっているのだとしたら、ここにいる時間はただの徒労に終わるかもしれない。</p>
<p>「平井さん、今の映像が想像している通りなのだとしたら僕らも危ないかもしれない」</p>
<p>「ひとまず、今日はここで休んで明日からどうするのか考えたほうがいいと思うんだけど……」</p>
<p>僕にもこれからどうするべきなのかは分からない。</p>
<p>だが、こうなってしまった以上は元の世界への帰還が最優先なのは確かだ。</p>
<p>平井さんは僕の提案に言葉を返すことはなく、ゆっくりと頷いた。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-28026" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/38a3c3b5e492d4e4727381b22a9b298b_s.jpg" alt="" width="500" height="334" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/38a3c3b5e492d4e4727381b22a9b298b_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/38a3c3b5e492d4e4727381b22a9b298b_s-300x200.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/09/38a3c3b5e492d4e4727381b22a9b298b_s-450x301.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />電気を消し、外の街灯によって照らされる室内。</p>
<p>天井の影にさえ不気味な感覚を覚えてしまう夜。</p>
<p>眠るというには余りにも落ち着かない、ただじっと息を潜める一晩を2人は過ごすことになった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>コンビニ帰りにパラレルワールドに迷い込んだ男。-DAY6-</title>
		<link>https://bakanyu.com/column/post-27782/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[むーさん]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 22 Aug 2019 03:10:14 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム記事]]></category>
		<category><![CDATA[パラレルワールド]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリー]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[日常]]></category>
		<category><![CDATA[異世界]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://bakanyu.com/?p=27782</guid>

					<description><![CDATA[日が落ちたとはいえ、外はまだ酷く蒸し暑い。 日本の夏とはなぜこんなにも過ごしにくいのだろう。 どの部屋に住んでいるのか分からない女性を探すために、こうして平井さんと自室で耳を済ませている。 1時間ほど待っても、聞こえてくるのは虫の声ばかりで一向に姿を表す気配はない。 待っていれば外出すると言う保証もないからなのか、時間の経過が長く感じる。 「大丈夫？疲れていない？」 僕の身勝手で付き合わせている上に、会話も弾むこともないので心配になり訪...]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>日が落ちたとはいえ、外はまだ酷く蒸し暑い。</p>
<p>日本の夏とはなぜこんなにも過ごしにくいのだろう。</p>
<p>どの部屋に住んでいるのか分からない女性を探すために、こうして平井さんと自室で耳を済ませている。</p>
<p>1時間ほど待っても、聞こえてくるのは虫の声ばかりで一向に姿を表す気配はない。</p>
<p>待っていれば外出すると言う保証もないからなのか、時間の経過が長く感じる。</p>
<p>「大丈夫？疲れていない？」</p>
<p>僕の身勝手で付き合わせている上に、会話も弾むこともないので心配になり訪ねる。</p>
<p>「いいえ、大丈夫です」</p>
<p>そう言われてしまうと逆に困ってしまった。</p>
<p>どうしようか、このままずっと待っているだけと言うのも悪い気がする。</p>
<p>「あのさ、質問してもいい？」</p>
<p>質問ばかりになってしまうが、何も話さずに黙っているよりは良いか。</p>
<p>返事は帰ってこないが、視線をこちらに向けているので続けてもOKと言うことだろう。</p>
<p>「この世界は言葉が違うみたいだけれど、平井さんはどうしているの？」</p>
<p>行ったり来たりを繰り返しているのだから、全く話さずに過ごすのは難しいように思える。</p>
<p>例えば、元の世界の言葉とこの世界の言葉に法則性があって、多少でも理解できるのだとすればこれから先に役立つはずだ。</p>
<p>「ごめんなさい、私もわかりません……」</p>
<p>ああ、そうか。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27866" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/90c072f58eedc6cdfff9fc1136068442_s.jpg" alt="" width="500" height="334" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/90c072f58eedc6cdfff9fc1136068442_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/90c072f58eedc6cdfff9fc1136068442_s-300x200.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/90c072f58eedc6cdfff9fc1136068442_s-450x301.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />僕が元の世界で誰と話すこともなく生活できていたように、何か自らアクションを起こさない限りは喋れなくても過ごすことができる。</p>
<p>彼女も交友関係が特にないと言っていたわけだし、こちらにいる間も誰かと話さなければいけないシーンがないのだろう。</p>
<p>絞り出して投げた会話のキャッチボールが脆くも崩れて去ってしまった。</p>
<p>また夏の声が空白を埋める。</p>
<p>どれくらい前になるだろうか、まだ僕が大人を見上げていたくらいの時に同じような夏の声を聞いたことがあった。</p>
<p>母の実家がある何もない田舎で、近所を1人で探検していたときのこと。</p>
<p>目的もない、探検の末に見つけたのは木々に囲まれた急な石階段。</p>
<p>今では好奇心をそそることもない、ただの階段をてっぺんに何があるのかワクワクしながら登っていく。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27868" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/2740d46fd8e9b914af02ee3bce7248a8_s.jpg" alt="" width="500" height="334" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/2740d46fd8e9b914af02ee3bce7248a8_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/2740d46fd8e9b914af02ee3bce7248a8_s-300x200.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/2740d46fd8e9b914af02ee3bce7248a8_s-450x301.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />子供の僕には、永遠のように長い階段を進んだ先にあったのは、少し朽ちた赤い鳥居だった。</p>
<p>誰もいない静かな神社の本殿に腰をかけて、肩から下げていた水筒の冷たい麦茶を口にする。</p>
<p>汗でびしょ濡れの背中を撫でる涼しい風を感じて振り返ると、閉まっている姿しか見たことのない本殿の扉に隙間があることに気がついた。</p>
<p>中には何があるのだろう。</p>
<p>好奇心で隙間から片目で中を覗いてみると、見えたのは棚に飾られた小さな鏡のようなものだけ。</p>
<p>「何してるのー？」</p>
<p>「ワッ！！」</p>
<p>誰もいないはずの境内で、後ろから声をかけられたから思わず叫びながら尻餅をつく。</p>
<p>声のする方向にいたのは、自分と同い年くらいの少女。</p>
<p>元気すぎるくらいの笑顔でこちらを見ながら、手を降って近づいてきた。</p>
<p>「何してたのー？」</p>
<p>「え、なんにもしてないけど」</p>
<p>なんとなく、中を覗いていたと言うのは嫌だったので、適当な嘘をつく。</p>
<p>「えー、だって神社の中覗いてたじゃん」</p>
<p>完全に見られていたようだ。</p>
<p>こうなってしまったら、嘘を突き通すのは難しい。</p>
<p>仕方なく、扉が少し開いていたから気になって覗いていたことを話すと。</p>
<p>「私も見てみたい！」</p>
<p>キラキラした声でそう言うものだから、仕方なく一緒に覗いてみることにした。</p>
<p>「何にもないね」</p>
<p>僕も同じ気持ちだった。</p>
<p>隠された扉の中にはみたこともないような物があるんじゃないかとの期待を超えるような光景ではない。</p>
<p>「ねぇ、中に入ってみようよ！」</p>
<p>女の子に半ば強引に手を引かれながら、中へと入っていく。</p>
<p>外の蒸し暑さが嘘のように涼しい。</p>
<p>勝手に入ってはいけないところと、子供ながらに感じていたのだろう。</p>
<p>2人とも入ってからは会話もなく、ただ辺りをキョロキョロと見渡していた。</p>
<p>黙ってそうしていると、先ほどまでは気にならなかった虫の声と葉が動く音が周りを包み込む。</p>
<p>そのあと、少女とどうやって別れたのかも、どんな会話をしたのかも覚えていない。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27865" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/f28a5dd72bfb9fb2cf14e20223dc2093_s.jpg" alt="" width="500" height="332" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/f28a5dd72bfb9fb2cf14e20223dc2093_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/f28a5dd72bfb9fb2cf14e20223dc2093_s-300x199.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/f28a5dd72bfb9fb2cf14e20223dc2093_s-450x299.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />「あの……」</p>
<p>過去の記憶から引き戻される声に我に返る。</p>
<p>「扉が開くような音が聞こえた気がするんです」</p>
<p>「え、本当？」</p>
<p>回想に気が取られていたせいで、全く聞こえなかった。</p>
<p>「ちょっと覗いてみるから、平井さんはここで待ってて！」</p>
<p>急いで扉を開いて周りを探してみる。</p>
<p>下を覗き込むと、アパートから男性が外に出てくるところが見えた。</p>
<p>部屋に戻り、別人だったことを告げる。</p>
<p>それからしばらく待っていたが、人が出かけるような様子はなく、完全に日も暮れた。</p>
<p>「今日は、このくらいにしておこうか？」</p>
<p>夜もずっと一緒にと言う訳にはいかないので、平井さんに提案をしてみる。</p>
<p>すると、なぜか少し困ったような表情になる彼女。</p>
<p>「どこかで家の鍵を落としてしまったみたいで……」</p>
<p>「え、本当に！？」</p>
<p>日も暮れてしまったから、これから探しに言っても見つかる可能性は低いかもしれない。</p>
<p>どうしたものか……</p>
<p>「どこに落としたのか分かる？」</p>
<p>「ここまでの道で落としたかもしれません、ごめんなさい」</p>
<p>困ったことになった、探しに行くなら朝になってからの方が良いが、平井さんを外で野宿させる訳にもいかない。</p>
<p>とはいえ、男の一人暮らしに泊めると言うのもどうだろう。</p>
<p>困惑していると、彼女の方から</p>
<p>「ごめんなさい、困ること言ってしまって、私探しに行ってきます」</p>
<p>「あ、あ、ちょっと待って！」</p>
<p>「夜だと見つかるか分からないから、明日探したら？」</p>
<p>「平井さんが大丈夫なら泊まっても大丈夫だから」</p>
<p>「え、そんな、悪くないですか？」</p>
<p>「俺は全然大丈夫だけど……平井さんが大丈夫？」</p>
<p>「とってもありがたいです」</p>
<p>彼女には警戒心と言うものがないのだろうか、それとも僕が男として見られてないのかもしれない。</p>
<p>どちらにせよ、世話になっている平井さんに何かする気なんて毛頭ない訳で、信用してくれているのは単純に嬉しい。</p>
<p>まさかの展開にはなったが、あまりにも挙動不審だと彼女を警戒させてしまうかもしれない。</p>
<p>「こちらこそ、付き合わせてしまって申し訳ないです」</p>
<p>なるべく平常心を装って、会話を進める。</p>
<p>あ、そういえば。</p>
<p>夕飯どうしよう……</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>コンビニ帰りにパラレルワールドに迷い込んだ男。-DAY5-</title>
		<link>https://bakanyu.com/column/post-27674/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[むーさん]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 08 Aug 2019 03:10:39 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム記事]]></category>
		<category><![CDATA[パラレルワールド]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリー]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[日常]]></category>
		<category><![CDATA[異世界]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://bakanyu.com/?p=27674</guid>

					<description><![CDATA[ここは異世界。 正確に言えば、元の世界によく似た別の世界。 普段なら鼻で笑うようなおとぎ話が、今現実に広がっている。 そもそもが現実から逃げて長らく生活をしていたからか、早く元の世界に戻りたいと言う感情も、単に戻らなくてはと言う義務感に押されているだけのようだ。 平井美月（ひらい みずき）……。 彼女の存在もまた、不可思議で仕方ない。 こちらの世界では、いつも何をしているのだろうか。 自分の意思とは無関係に行ったり来たりを繰り返している...]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>ここは異世界。</p>
<p>正確に言えば、元の世界によく似た別の世界。</p>
<p>普段なら鼻で笑うようなおとぎ話が、今現実に広がっている。</p>
<p>そもそもが現実から逃げて長らく生活をしていたからか、早く元の世界に戻りたいと言う感情も、単に戻らなくてはと言う義務感に押されているだけのようだ。</p>
<p>平井美月（ひらい みずき）……。</p>
<p>彼女の存在もまた、不可思議で仕方ない。</p>
<p>こちらの世界では、いつも何をしているのだろうか。</p>
<p>自分の意思とは無関係に行ったり来たりを繰り返しているのならば、こちらでも普通に生活をしているということだろうか。</p>
<p>「もしよかったら、さっき話に出てきた女性にも話を聞いてみたいんだけど」</p>
<p>彼女、いや名前を聞いたのだから平井さんということにしておこう。</p>
<p>平井さんが言うには、いつも通うコンビニからそう遠くない場所に住んでいるとのことだった。</p>
<p>変える方法が分からずにこの世界に住んでいると言うことは、平井さんが知らない情報も知っている可能性があるかもしれない。</p>
<p>「申し訳ないんだけど、もう少し付き合ってもらえないかな？」</p>
<p>「はい、わかりました……」</p>
<p>彼女も慣れない会話をしたせいで、疲労しているのだろう。</p>
<p>無理をさせてしまって申し訳ないが、知らない女性に会いに行くのに男ひとりでは警戒される可能性もある。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/11281419439a91db0b4b6cb09d9f0299_s.jpg" alt="" width="500" height="373" class="alignnone size-full wp-image-27756" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/11281419439a91db0b4b6cb09d9f0299_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/11281419439a91db0b4b6cb09d9f0299_s-300x224.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/11281419439a91db0b4b6cb09d9f0299_s-429x320.jpg 429w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" /></p>
<p>座っていたベンチを後にして、来た道を2人で歩き始める。</p>
<p>平井さんには、後ほど僕ができることを協力するとしよう、心の中で勝手に誓った。</p>
<p>それにしてもこうして誰かと肩を並べて歩くのも久しぶりだ。</p>
<p>こちらの世界に来てから自分らしくないことばかりしているような気がする。</p>
<p>思ってもない事態に巻き込まれた今の方が、それらしいことをしていると言うのも皮肉なものだ。</p>
<p>歩き出してから、平井さんが話をする様子はない。</p>
<p>無言で並んで歩くと言うのもなんだが居心地が悪いので、簡単な質問をしてみることにした。</p>
<p>「そういえばコンビニで毎朝見かけていたけど、いつから働いているの？」</p>
<p>「あの、えっと、2年くらい前です」</p>
<p>自分から話しかけておいて、次の話題が浮かばない。</p>
<p>ずっとひとりで過ごしていた弊害はコミュニケーション能力にも影響するようだ。</p>
<p>「……」</p>
<p>また沈黙が訪れる。</p>
<p>コンビニで見かけた時はロボットのようにマニュアルに縛られていて、人間味を感じなかった。</p>
<p>しかし、こうして他愛のない会話をしながら歩いていると、案外普通の女の子なのだと実感する。</p>
<p>「こっちの世界と行ったり来たりしてしまうのは大変じゃない？」</p>
<p>平井さんは少し目線を左上にあげて、考え込む様子でこう答えた。</p>
<p>「起きると、その、変わらないんです」</p>
<p>変わらないとはどう言う意味だろう。</p>
<p>「あの、時間が過ぎてないんです」</p>
<p>つまり彼女が元の世界へと戻る時は、こちらで過ごした時間がなかったかのように時間が元に戻るのだと言う。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/a82ae423c5a2611064f79c011e81ac4c_s.jpg" alt="" width="500" height="334" class="alignnone size-full wp-image-27759" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/a82ae423c5a2611064f79c011e81ac4c_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/a82ae423c5a2611064f79c011e81ac4c_s-300x200.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/a82ae423c5a2611064f79c011e81ac4c_s-450x301.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" /></p>
<p>そのため、元の世界での生活はそれまで通りに続けられ、こちらにきた時には夢の中のような感覚で過ごしているらしい。</p>
<p>「もともと知り合いもいないので、支障ないんです……」</p>
<p>自分と同じように、元の世界で人間関係を築いている訳でもないので、こちらに来ても同じように過ごすだけ。</p>
<p>同じ境遇の人間を彼女しか知らないので、コミュ障のぼっちだけがこちらに飛ばされているのではないかと疑いたくなる。</p>
<p>「もしかして、会いに行く女性も静かな感じ？」</p>
<p>まさか、暗い印象とは言えないのでオブラートに包みながら質問をした。</p>
<p>「いえ、とっても明るい方でしたよ」</p>
<p>期待していたのとは違う答えだったのは仕方ないが、とっても明るいと聞くと話すのが億劫になる。</p>
<p>平井さんと話すのさえこんな様子だと言うのに、明るい女性と会話をするなんてちょっとばかり荷が重い。</p>
<p>プレッシャーに感じるくらいなら、余計なことを聞かなければよかったと後悔してももう遅かった。</p>
<p>「あ、このアパートだったと思います」</p>
<p>そう言って彼女が指さした先は、僕が住んでいるアパートだった。</p>
<p>こんな偶然……と思ったが、ここまでくるとそもそも偶然なんてないようにも感じる。</p>
<p>「部屋番号はわかる？」</p>
<p>「いえ……」</p>
<p>流石に部屋をノックして回る訳にもいかない。</p>
<p>「実は僕もここに住んでいるんだ」</p>
<p>「部屋の中からその女性が出てくるのを見張っているのはどうかな？」</p>
<p>「……」</p>
<p>今日まともに話たばかりの男の家に上がるなんて、断られても仕方ないか。</p>
<p>「ごめん、やっぱり嫌だよね」</p>
<p>「あ、ごめんなさい考え事してて」</p>
<p>平井さんは天然なのかもしれない。</p>
<p>「わかりました、そうしましょう」</p>
<p>意外にもあっさりと快諾され、こちらの方が少しドギマギしてしまう。</p>
<p>「さっき考えてたことなんですけど……」</p>
<p>平井さんとその女性がアパート前で待ち合わせした時に、扉が開く音が上の方から聞こえてから女性が出てきたらしい。</p>
<p>このアパートが３階建てだから、僕と同じ2階なのかその一つ上の階と言うことになる。</p>
<p>「それなら音で扉が空いたのが分かりそうだね」</p>
<p>格安アパートで音が響きやすい点を初めて便利だと感じた。</p>
<p>2階へ上がり、家の扉を開けると消し忘れていたクーラーの涼しい風が通り抜ける。</p>
<p>女性が家に上がると言うだけで、こんなに緊張する感覚は学生の頃以来だろうか。</p>
<p>来客を考えて住んでいなかったので、ちょうど良いクッションすらない。</p>
<p>小さな机の前で向かい合わせに座り、また沈黙が訪れる。</p>
<p>しばらく、そのまま色々と思考を巡らせていたが、この暑い日に飲み物一つ出していないことに気が付いて、冷蔵庫からいつものお茶を取り出して平井さんに差し出した。</p>
<p>「ごめん、これしかないけど」</p>
<p>「あ、ありがとうございます」</p>
<p>外からは、夏らしい蝉の声と時折、誰かが道を抜けていく話し声のような音が聞こえる。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>コンビニ帰りにパラレルワールドに迷い込んだ男。-DAY4-</title>
		<link>https://bakanyu.com/column/post-27620/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[むーさん]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 01 Aug 2019 03:10:25 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム記事]]></category>
		<category><![CDATA[パラレルワールド]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリー]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[日常]]></category>
		<category><![CDATA[異世界]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://bakanyu.com/?p=27620</guid>

					<description><![CDATA[自分が誰かとの待ち合わせのために必死になって走る日が再び訪れるなんて思いもしなかった。 走り出してすぐに胸の奥から伝わる鼓動に合わせて、空気が喉から肺へと吸い込まれていく。 乾ききった口を潤したい欲求を抑えて、ただ走る。 どれくらい走っただろうか。 おそらく実際に経過したのは5分にも満たないというのに、体感では4倍に感じる。 コンビニと家の往復でしか使っていなかった、太ももやふくらはぎの筋肉が悲鳴をあげるようにピクピクと痙攣を始めた。 ...]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>自分が誰かとの待ち合わせのために必死になって走る日が再び訪れるなんて思いもしなかった。</p>
<p>走り出してすぐに胸の奥から伝わる鼓動に合わせて、空気が喉から肺へと吸い込まれていく。</p>
<p>乾ききった口を潤したい欲求を抑えて、ただ走る。</p>
<p>どれくらい走っただろうか。</p>
<p>おそらく実際に経過したのは5分にも満たないというのに、体感では4倍に感じる。</p>
<p>コンビニと家の往復でしか使っていなかった、太ももやふくらはぎの筋肉が悲鳴をあげるようにピクピクと痙攣を始めた。</p>
<p>普段ならきっと何をそんなに頑張っているのだと、俯瞰している自分からの言葉を素直に受け入れてその場に倒れこんでいただろう。</p>
<p>おかしな世界に紛れ込んでいるからなのか、自分の中の何かが変わり始めているのか。</p>
<p>息苦しさで回らない頭で考えても、答えは見つからないようだ。</p>
<p>胸の痛みで垂れ下がりかけていた顔を上げると、大きな川と三坂橋が姿を表した。</p>
<p>夕暮れに姿を変えた景色の中で、約束の時間に遅れた汗だくの男が懇願する表情で辺りを見渡す。</p>
<p>数十メートル先に小さなグラウンドに2つのベンチと1台だけの自販機。</p>
<p>彼女はそこで1人待っていた。</p>
<p>「あの、すみません」</p>
<p>足を伸ばして俯いて座っていた彼女が顔を上げてこちらに振り向く。</p>
<p>白いブラウスに梔子色のフレアスカートを着た彼女は、コンビニで見かける時よりもずっと女性らしく、凛と澄んだ早朝の湖畔に柔らかい光が差し込むような自然で柔らかな雰囲気を感じる。</p>
<p>「はい……」</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27668" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/cd25dca92aa4ce7662746e9e9cbe2ee2_s.jpg" alt="" width="500" height="334" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/cd25dca92aa4ce7662746e9e9cbe2ee2_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/cd25dca92aa4ce7662746e9e9cbe2ee2_s-300x200.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/cd25dca92aa4ce7662746e9e9cbe2ee2_s-450x301.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />彼女は細く消えそうな声でそう答えると、何も言わずに座っている位置をずらして隣を空けてくれた。</p>
<p>隣に座って、挨拶もなしに一番聞きたかった質問をぶつける。</p>
<p>「君はなぜ僕の言葉が分かるの？」</p>
<p>自分には彼女以外の言葉は分からないし、話している言葉も分からない。</p>
<p>こうして会話をしていても、実は伝わっていないのではないかと疑心暗鬼になってしまうほど、現状に疲弊していた。</p>
<p>彼女は答えずらいような表情をしながらも、さらりと真実を目の前に提示する。</p>
<p>「この世界はあなたが居た世界とは別の場所です……」</p>
<p>え、なに？</p>
<p>ん？</p>
<p>別の世界？</p>
<p>何かおかしい、自分ではなく世界が変わってしまったのではないかと考えていたが、突然に彼女から告げられた言葉をすんなりと受け入れる事はできなかった。</p>
<p>「え、あぁ」</p>
<p>情けなるぐらい、抜け殻みたいな返事をする。</p>
<p>「最近、急に倒れこんだ事はありませんか？」</p>
<p>確信に迫るように、彼女から僕へと初めての質問が投げられた。</p>
<p>倒れたこと……確かにある。</p>
<p>失神なんて空想の話の中でしか起こらない出来事だと思っていたが、まさに昨日コインランドリーで体験したばかりだ。</p>
<p>「それがきっかけでこちらの世界にきてしまったのだと思います」</p>
<p>「ちょっと待って、こちらの世界とはどういうこと？」</p>
<p>そこから先の説明は、まるで作り物のように今までの常識を覆してしまう話だった。</p>
<p>彼女の話を整理するように僕は要約して再確認する。</p>
<p>「つまり、こういうことでいいのかな？」</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27667" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/c04ac3ef6237255b9cbbb26b22bb493d_s.jpg" alt="" width="500" height="334" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/c04ac3ef6237255b9cbbb26b22bb493d_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/c04ac3ef6237255b9cbbb26b22bb493d_s-300x200.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/08/c04ac3ef6237255b9cbbb26b22bb493d_s-450x301.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />・この世界は僕が住んでいた世界とほぼ同じだが、言語やルールなど限定的な部分で違いがある。<br />
・原因は分からないが、何かのきっかけで入り口にたどり着いてしまう人がいる。<br />
・抜け出す方法は彼女には分からない。</p>
<p>「はい……そうです」</p>
<p>彼女は喋るのが慣れていないのか、疲労が伺える様子でそう答えた。</p>
<p>突拍子もない話だったが、僕が昨日から経験していた出来事を踏まえると彼女の話が嘘には思えなかった。</p>
<p>しかし、今の話が真実なのだとしたら一つだけ納得がいかない点がある。</p>
<p>彼女には悪いが、ここで解決しておかないことには自分がこの先どうするべきなのかも分からなくなってしまう。</p>
<p>「今の話が本当だったとして」</p>
<p>「それならなぜ、君はどちらの世界でも僕と会っているのかな？」</p>
<p>至極当然の疑問、元の世界へのルートへどうやってたどり着くのかが不明なのに彼女はどうやって移動しているのか。</p>
<p>「それは、分からないんです」</p>
<p>「眠ると移動してしまうようで……」</p>
<p>内容が理解できなかったので詳しく聞いてみると、どうやら彼女は元の世界で睡眠をとったときに毎回ではないが、気がつくとこちらの世界に移動してしまっているようだ。</p>
<p>この体験を数年に渡って繰り返しているため、僕と同じように迷い込んだ女性に出会ったのだという。</p>
<p>その女性も気絶した記憶を最後に、こちらの世界に移動してしまい戻れずにそのまま住んでいるらしい。</p>
<p>自分が元の世界に戻る時は、特定のタイミングではなく突然意識が戻るように帰っているそうだ。</p>
<p>「ありがとう、少しは理解したよ」</p>
<p>「ごめんなさい、私人見知りで……」</p>
<p>今までの様子で重々伝わっていたし、彼女のおかげで今の状況を知ることができたので感謝の気持ちでいっぱいだった。</p>
<p>「こちらこそ、無理させてごめんね」</p>
<p>「君のおかげで気持ちも少し落ち着いたよ」</p>
<p>そう伝えると、安心した様子で初めての笑顔を見せてくれた。</p>
<p>現状を少し理解できたとはいえ、このままでは元の世界に戻ることができない。</p>
<p>解決の糸口を辿るには、彼女が出会ったという女性を探してみる必要がありそうだ。</p>
<p>「そういえば、君の名前はなんて言うの？」</p>
<p>名前を聞かれることなんて日常に溢れているのに、彼女を少し不思議な顔で</p>
<p>「平井 美月(ひらい みずき)です……」</p>
<p>自分の名前ですら、自信がない様子で話す彼女に少し笑みが溢れる。</p>
<p>彼女はその様子を見てさらに不思議そうな顔を浮かべていた。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>コンビニ帰りにパラレルワールドに迷い込んだ男。-DAY3-</title>
		<link>https://bakanyu.com/column/post-27517/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[むーさん]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 25 Jul 2019 03:10:01 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム記事]]></category>
		<category><![CDATA[パラレルワールド]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリー]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[日常]]></category>
		<category><![CDATA[異世界]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://bakanyu.com/?p=27517</guid>

					<description><![CDATA[まだ梅雨明け前だというのに、雲ひとつない晴れた空からは容赦無く太陽が照りつける。 このおかしな状況になるより前、正確にはコインランドリーで倒れこむ前にスマホで確認した天気予報では、数日はずっと曇りのち雨だったはずなのに天気までおかしくなってしまったのだろうか。 コンビニ前で彼女に偶然出会ってから、この世界に段々と違和感を感じている。 スマホも文字が読めないなら使いようがないと勝手に思い込んでいた。 だが改めて確認してみると、使える使えな...]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>まだ梅雨明け前だというのに、雲ひとつない晴れた空からは容赦無く太陽が照りつける。</p>
<p>このおかしな状況になるより前、正確にはコインランドリーで倒れこむ前にスマホで確認した天気予報では、数日はずっと曇りのち雨だったはずなのに天気までおかしくなってしまったのだろうか。</p>
<p>コンビニ前で彼女に偶然出会ってから、この世界に段々と違和感を感じている。</p>
<p>スマホも文字が読めないなら使いようがないと勝手に思い込んでいた。</p>
<p>だが改めて確認してみると、使える使えないより以前に、そもそもずっと圏外のままだということに気がつく。</p>
<p>他にも注意深く観察してみると、スマホ以外でもおかしな点がいくつか確認できた。</p>
<p>本来ならば、日本では車が左側を走っているはずなのに通りすぎる車はなぜか決まって右側を走行している。</p>
<p>住宅街の狭い道だからたまたま右側に避けて走行しているだけだろうと気にしていなかったが、彼女が去った後にコンビニの前で今までのことを整理している間にも数台が通り過ぎていったが、全て右側を走っていた。</p>
<p>何か釈然としない。</p>
<p>今感じている違和感を拭うためにも、やはり彼女にあって話をしてみるのが一番良い気がする。</p>
<p>彼女と約束の時間まで半日。</p>
<p>それまで何をして過ごすべきだろうか。</p>
<p>「ぐーぅぅぅー」</p>
<p>昨日も含めて何も食べていないのを思い出したかのように腹時計が限界を告げる。</p>
<p>そういえば腹が減った、このコンビニで何か買って家で食べよう。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27611" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/05e0006fde7880e1960302b6fe4a9d78_s.jpg" alt="" width="500" height="357" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/05e0006fde7880e1960302b6fe4a9d78_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/05e0006fde7880e1960302b6fe4a9d78_s-300x214.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/05e0006fde7880e1960302b6fe4a9d78_s-448x320.jpg 448w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />入店すると普段は気にしたこともないのに店内BGMに耳が自然と傾く。</p>
<p>「ルーいす、カナイさんてい♪」</p>
<p>「ソコビキころにー、とけいも♪」</p>
<p>相変わらず何を言っているのか分からないが、おそらくコンビニのテーマ曲が流れているのだろう。</p>
<p>いつものおにぎりコーナーの前に着いたが、どれがどんな味なのかが全く分からない。</p>
<p>そもそもおにぎりにこだわらないで中身のわかる商品にすれば良いのだが、習慣とは恐ろしいものでこんな状況でさえおにぎり以外の選択肢が浮かばない。</p>
<p>適当に並んでいる中から1つ選んで、レジへ向かう。</p>
<p>「イラしたいまセー」</p>
<p>惜しい、実に惜しい気がする。</p>
<p>なぜが“いらっしゃいませ”だけが、ほぼ近い発音と言葉をしているが微妙にずれていた。</p>
<p>もうこのさえ、もっと違う言葉であってくれた方が今の状況にはお似合いだというのにという考えが浮かぶ。</p>
<p>商品をレジ台に置くと、普段は見かけない男性店員が慣れた手つきで商品を読み取った。</p>
<p>レジのディスプレイには“100ウェイ”と表示されている。</p>
<p>もう反応するのも疲れたように、支払いを済ませようと財布の中を探って小銭を探すが、10円玉が1枚ばかり。</p>
<p>これしか持っていないんじゃないかと思うほど毎日履いているジーンズのポケットを探すが、見当たらない。</p>
<p>飯にありつきたい一心でゴソゴソと手探りをしているうちに、右ポケットに付いている小さいポケットの表面に丸い感触を感じた。</p>
<p>中に指を入れてみると、見慣れた100円玉が顔をのぞかせた。</p>
<p>おそらく気がつかぬまま、ずっとこの中に入っていたのだろう。</p>
<p>それをそのまま店員に手渡すとなぜか渡したお金を不思議そうに眺めている。</p>
<p>「？？？」</p>
<p>どうしたというのだろうか、早く帰って今の状況整理を進めたいのに……</p>
<p>すると突然、店員が腕を伸ばして掴みかかろうとしてきた。</p>
<p>「お、おい、やめろ！」</p>
<p>叫びながらその手を振り払うと、叫びながらまた掴んでこようとする。</p>
<p>「ウェイこそにやみい！！！」</p>
<p>「くそ！何言ってんのかワカンねぇよ！」</p>
<p>理由も状況も分からないまま、再び掴みかかろうとしてくる店員。</p>
<p>このまま捕まると言葉も通じないから、間違いなく厄介な状況になる。</p>
<p>そう判断して、店員から逃げるように店外へと逃げ出す。</p>
<p>レジの中にいた店員が、台を乗り越えて追いかけてくる様子が見えたので、家とは逆方向の駅方面へ向かって走る。</p>
<p>コンビニが見えなくなってしばらくすると途中で店員も諦めたのか追いかける姿が見えない。</p>
<p>万が一まだ追いかけてきていることを考えてさらに逃げ足を早め、闇雲に走った。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27612" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/d6ca6473d1d2b8e22ba52516c3cae35c_s.jpg" alt="" width="500" height="334" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/d6ca6473d1d2b8e22ba52516c3cae35c_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/d6ca6473d1d2b8e22ba52516c3cae35c_s-300x200.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/d6ca6473d1d2b8e22ba52516c3cae35c_s-450x301.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />「ハァ、ハァ、ハァ、、なんなんだよ全く」</p>
<p>無我夢中で走ったとはいえ数分の距離、そこまで遠くまで来たわけではないはずなのに無意識に入った路地裏は見慣れない場所だった。</p>
<p>呼吸を落ち着かせるためにその場でへたり込む。</p>
<p>あいつは何を言っていたのだろう。</p>
<p>そう考え初めて、息を整えるために顔を地面へと俯かせる。</p>
<p>「なんだろう？」</p>
<p>光るそれに手を伸ばす。</p>
<p>拾い上げてみるとサイズも触り心地も100円玉にそっくりなコイン。</p>
<p>しかし、桜の模様が描かれているはずの場所には建物が彫ってあり、本来であれば“百円”と記載されている文字は『100ウェイ』となっている。</p>
<p>「……もしかして、これが原因か？」</p>
<p>パッと見ではわからないくらい100円玉に似ているけど、別物。</p>
<p>自分が渡したのはいつもと変わらない100円玉だった、もしかしてこれのせいで追いかけられたのではないだろうか。</p>
<p>違和感と体験が積み重なるにつれて、少しずつ明らかになる情報。</p>
<p>この世界は今までの世界ではないのかもしれない。</p>
<p>馬鹿げた話だが、このおかしな状況を説明するのに納得できるのは自分ではなく世界がおかしいという想定。</p>
<p>自分でも理解の範疇を飛び越えた想像をしているからか、考えれば考えるほどやっぱり頭がおかしくなったのではないだろうかという思いと、現実に起きている不思議の間で行ったり来たり。</p>
<p>しばらく路地裏で出口のない思考を巡らせていると、</p>
<p>「ガタッ」</p>
<p>物音のする方向に顔を上げるとすぐそばに置いてあった室外機の上に猫が立っているのが見えた。</p>
<p>「お前にも言葉が通じないのかな」</p>
<p>「ハハ、そもそも話せないか……」</p>
<p>独り言を呟いたところで今のままここに居ても埒が明かないことに気がつき、路地裏から顔をのぞかせて辺りを伺う。</p>
<p>「やっぱり、もう追ってきてないみたいだ」</p>
<p>もし今考えていることが事実ならばだが、この世界がなんなのかを知る必要がある。</p>
<p>遠くで17:00を知らせる音が響いた。</p>
<p>彼女との約束の時間。</p>
<p>連絡先も知らない相手との待ち合わせ時間に遅れてしまった。</p>
<p>「急がないと……」</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>コンビニ帰りにパラレルワールドに迷い込んだ男。-DAY2-</title>
		<link>https://bakanyu.com/column/post-27438/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[むーさん]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 17 Jul 2019 03:10:50 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム記事]]></category>
		<category><![CDATA[パラレルワールド]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリー]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[日常]]></category>
		<category><![CDATA[異世界]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://bakanyu.com/?p=27438</guid>

					<description><![CDATA[疲れが溜まっていたのだろうか。 気がつくとベットの上で眠ってしまったようだ。 「そうだ、昨日のテレビ番組……」 上半身を起こして、枕元に投げ捨てられていたリモコンに手を伸ばす。 視線の隅ではデジタル時計が08：12を告げていた。 普段なら、世の中に散らばった特に興味も湧かないニュースが淡々と読み上げられる時間。 昨日はおかしな場所で失神してしまったせいで、言葉が聞き取れなかっただけかもしれない。 そう思ってテレビの電源を入れると画面が数...]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>疲れが溜まっていたのだろうか。</p>
<p>気がつくとベットの上で眠ってしまったようだ。</p>
<p>「そうだ、昨日のテレビ番組……」</p>
<p>上半身を起こして、枕元に投げ捨てられていたリモコンに手を伸ばす。</p>
<p>視線の隅ではデジタル時計が08：12を告げていた。</p>
<p>普段なら、世の中に散らばった特に興味も湧かないニュースが淡々と読み上げられる時間。</p>
<p>昨日はおかしな場所で失神してしまったせいで、言葉が聞き取れなかっただけかもしれない。</p>
<p>そう思ってテレビの電源を入れると画面が数秒の沈黙から明るくなったと同時に、テレビの中から昨日と変わらない意味不明な言葉が溢れ出す。</p>
<p>「やっぱりおかしい」</p>
<p>そう呟いたと同時に、来客を知らせる聞き慣れたベル音が部屋の壁を反響しながら耳元へと辿りついた。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27510" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/7a62849e3556b32347573e7b40eb3279_s.jpg" alt="" width="500" height="334" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/7a62849e3556b32347573e7b40eb3279_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/7a62849e3556b32347573e7b40eb3279_s-300x200.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/7a62849e3556b32347573e7b40eb3279_s-450x301.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />誰かが家を訪ねて来たようだ。</p>
<p>仕事を辞める以前から友人を家に招いたこともないし、そもそも住所を知っている人すら限られている。</p>
<p>寂しいと思ったこともないわけではないが、無気力な性格なだけに鬱陶しいという考えの方が先立ってしまう。</p>
<p>だから家のチャイムが鳴るときは決まってコバエのように厄介な勧誘か、もしくは配達業者がドアの前に立っているかのどちらかだ。</p>
<p>「はい」</p>
<p>いつものように覇気のない返事をしながら、ドアを開ける。</p>
<p>「オトモリサないに」</p>
<p>目の前に立っているのは、生きている中で何度となく目にした人間（日本人）であることは間違いない。</p>
<p>まるで外国人と話しているかのように、日本人らしき人の口から発せられる言語は自分の左脳に届いていても処理ができずに疑問だけ残して消えていく。</p>
<p>わからない言葉を投げてきた目の前の女性はニコニコと笑顔を顔に張り付かせながら、1枚のチラシを僕に手渡してきた。</p>
<p>チラシに視線を落としてみる。</p>
<p>「コウモリのいかガイにしぬ」</p>
<p>もう頭が狂いそうだ。</p>
<p>本当にここは日本なのだろうか。</p>
<p>倒れた後の帰り道も、見慣れた味気ない我が家も何も変わらないというのに、僕はどうかしてしまったのだろうか。</p>
<p>「すみません、帰ってください」</p>
<p>そう言いながらドアを閉めたときに相手が浮かべた表情は、僕がさっき浮かべた表情と全く同じ顔をしていた。</p>
<p>大きなため息をついて、小さな部屋に見合うサイズの冷蔵庫から買い置きのお茶を取り出す。</p>
<p>いつもならパッケージに「爽健美茶」と書かれているはずなのに、やはり読み取れない文字が記載されている。</p>
<p>毎日飲んでいるから一口ではっきりと同じ味だということも認識できるのに、文字が違うだけで並べて置いた時計の秒針が数秒違うまま進むような、ムズ痒い苛立ちが胸をかすめる。</p>
<p>落ち着いて冷静に考えてみれば、言葉や文字が理解できなくなったのはコンビニ帰りのコインランドリーで倒れた後からだった。</p>
<p>脳に何かしらの障害を抱えていて、このような現象が起きているとしか考えようがない。</p>
<p>記憶が確かならば、仕事で通勤していた頃に通った駅からの帰り道で脳神経外科と書かれた病院を見かけたはずだ。</p>
<p>狭い世界に閉じこもっていた時間が長かったせいで、それよりも前の記憶ほとんどが薄い雲のように曖昧なってきている。</p>
<p>だけど悲しいことに目を瞑っていても歩けるほどに繰り返した、仕事終わりの憂鬱な道であれば今となっても思い出せる自信が湧いてしまう。</p>
<p>本来であればスマホを開いて検索すれば良いだけの簡単な話だが、今現在では文字すらも理解できないので、当たり前にこなしていたことさえできない。</p>
<p>混乱を早く解消してしまいたいという気持ちを抑えながら、簡単に身支度を済ませて、うる覚えの病院を目指して家のドアを開ける。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27512" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/5c688229ffd0c9b57dc78f59725b90c5_s.jpg" alt="" width="500" height="375" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/5c688229ffd0c9b57dc78f59725b90c5_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/5c688229ffd0c9b57dc78f59725b90c5_s-300x225.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/5c688229ffd0c9b57dc78f59725b90c5_s-427x320.jpg 427w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />とりあえず気持ちが急いでいたから歩き出したものの、病院の受付でなんと説明すればいいのだろうか。</p>
<p>文字も言葉も伝わらないのだとすれば、ジェスチャーで説明するしかないわけだが、こんな込み入った内容を正確に伝えることができるとは思えない。</p>
<p>道を進む間にも、何人かの人とすれ違ったが話すことがなければ何も普段と変わった様子もなく、ただ普通に日常が流れている。</p>
<p>いつものコンビニ前を通り過ぎようとした頃。</p>
<p>後ろから肩をトントンと叩かれて振り向くと毎朝レジで顔を合わせていた、ロボットのようにマニュアル通りないつもの女性店員がこちらをじっと見つめていた。</p>
<p>ここ最近で、知り合いといえばコンビニの女性店員しかいない寂しい男。</p>
<p>混乱ばかりが続いていたため、知っている人間に会えたことだけで少し舞い上がってしまい、ここ数年で一番高いトーンで自ら話しかけた。</p>
<p>「あ、いつもの店員さんですよね！」</p>
<p>我ながらなぜこの状況で出てきた言葉がこれなのだろうと疑問が浮かぶほど、とても日常的でつまらないセリフ。</p>
<p>彼女は何も話さずにゆっくりと顔を縦に動かしただけ。</p>
<p>「え？」</p>
<p>今、もしかして言葉が通じたのだろうか。</p>
<p>「僕の言葉がわかるんですか？」</p>
<p>動揺しているせいで、まくし立てるように彼女に確認する。</p>
<p>もう一度彼女はゆっくりと頷く。</p>
<p>どういうことだ。</p>
<p>さっきまでは自分が何かおかしくなってしまっているのだと、そう決めつけていた。</p>
<p>しかし彼女には僕の言葉が理解できるということは、原因が僕に無いという可能性が出てくる。</p>
<p>「あ、あの、言葉が理解できなくなってしまって……」</p>
<p>あぁ、なんて意味不明な説明だろう。</p>
<p>突然コンビニの常連客にこんな言葉を投げかけられたら、気持ち悪くて距離を置くに決まっている。</p>
<p>せっかく理解できない今の現状に解決の糸口が見つかったというのに……</p>
<p>彼女はその場を離れるのでも、返答をするのでもなく、僕の目の前に2つ折りになったレシートを差し出してきた。</p>
<p>不意に手渡されたレシートを右手で受け取ると、何も話すことなく目の前から彼女は去っていった。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27508" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/3846cb3d523e2e74bf5d45daedca300b_s.jpg" alt="" width="500" height="375" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/3846cb3d523e2e74bf5d45daedca300b_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/3846cb3d523e2e74bf5d45daedca300b_s-300x225.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/3846cb3d523e2e74bf5d45daedca300b_s-427x320.jpg 427w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />なぜ、レシートを手渡してきたのか。</p>
<p>混乱に重なる困惑で、理解しようとする脳が回転するのを忘れてしまい、彼女が去っていく姿を呆け顔で眺めた。</p>
<p>姿が見えなくなった頃、手渡された2つ折りのレシートを開いてみると裏に手書きで言葉が綴られていた。</p>
<p>「明日17：00に三坂橋の下で」</p>
<p>久しぶりの理解できる文字で書かれたその文章は、ここから10分先にある場所を示していた。</p>
<p>なぜ急に話しかけてきたのか理由は分からないが、今の状況から脱出するには彼女にあってみるしかないような気がしていた。</p>
<p>https://bakanyu.com/column/post-27517/</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>コンビニ帰りにパラレルワールドに迷い込んだ男。-DAY1-</title>
		<link>https://bakanyu.com/column/post-27378/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[むーさん]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 11 Jul 2019 03:10:17 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム記事]]></category>
		<category><![CDATA[パラレルワールド]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリー]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[日常]]></category>
		<category><![CDATA[異世界]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://bakanyu.com/?p=27378</guid>

					<description><![CDATA[年号が変わった瞬間にはあんなにも騒がれていたというのに、数ヶ月経ってみればそれが当たり前となり日常に溶け込んでいく。 少し遅れてやってきた雨季に頭痛と気怠さを感じながら、今日も近所のコンビニに少し遅くなった朝飯を調達しにきていた。 通勤で立ち寄った人たちによって、陳列棚に隙間なく並んでいたはずのおにぎりも弁当も歯抜けのような状況。 残り物を選ばされているようでいつも釈然としないものの、朝飯のためだけに少しの早起きなんてする気も起きない。...]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>年号が変わった瞬間にはあんなにも騒がれていたというのに、数ヶ月経ってみればそれが当たり前となり日常に溶け込んでいく。</p>
<p>少し遅れてやってきた雨季に頭痛と気怠さを感じながら、今日も近所のコンビニに少し遅くなった朝飯を調達しにきていた。</p>
<p>通勤で立ち寄った人たちによって、陳列棚に隙間なく並んでいたはずのおにぎりも弁当も歯抜けのような状況。</p>
<p>残り物を選ばされているようでいつも釈然としないものの、朝飯のためだけに少しの早起きなんてする気も起きない。</p>
<p>半ば無気力にただ目に入ったという理由で、天かすおかかにぎりと今日もインスタントの揚げなす味噌汁を手にとってレジへと足を運ぶ。</p>
<p>毎日律儀に同じコンビニを使う理由もないというのに、考えるのがただ面倒という理由だけで会社をやめてから2ヶ月くらいこれを繰り返している。</p>
<p>「温めますか？」</p>
<p>毎回そのままで良いと言っているのに、マニュアル通りに聞いてくるいつものコンビニ店員。</p>
<p>見た目は20代前半の女性で、年齢の割に地味目で落ち着いている印象。</p>
<p>レジに経つと軽く会釈をしてくるから、顔を覚えられているのは間違いないような気がする。</p>
<p>「そのままでいいです。」</p>
<p>まるで黒髪ショートカットのロボットと会話をしているような気分だ。</p>
<p>お釣りと商品を受け取って、また何もない部屋へと帰るだけ。</p>
<p>「ありがとうございましたー。」</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27422" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/air-431679_640.jpg" alt="" width="500" height="333" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/air-431679_640.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/air-431679_640-300x200.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/air-431679_640-450x300.jpg 450w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" /><br />
コンビニを出るとさっき来た時よりも空がどんよりと暗く、すぐにでも雨になりそうな湿気を帯びた空気が顔の周りにまとわりついてきた。</p>
<p>ため息をひとつこぼして、6畳1部屋の殺風景な我が家へと歩を進める。</p>
<p>駅から徒歩8分のコンビニからさらに5分でたどり着くいつもの道のり。</p>
<p>見慣れた一軒家と小さなアパートを抜けた先にあるコインランドリーの角を曲がれば、あとはまっすぐ歩くだけ。</p>
<p>歩き出して2分、いつもの角を曲がる少し手前。</p>
<p>自動ドアでしまっているはずのコンランドリーが、人もいないというのに開いたまま閉まらない。</p>
<p>「故障しているのかな」</p>
<p>毎日が同じことの繰り返しをしていると感じる世界がとても小さい。</p>
<p>自動ドアがしまっていないというだけで妙な違和感を感じてしまうのは、それだけつまらない毎日を過ごしているということだろうか。</p>
<p>コインランドリーを通り過ぎようとした時、視線を店内へと向けると入り口正面に見据える乾燥機が、衣類も入っていないというのに稼働しているのに気づいた。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27427" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/laundromat-1806114_640.jpg" alt="" width="439" height="400" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/laundromat-1806114_640.jpg 439w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/laundromat-1806114_640-300x273.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/laundromat-1806114_640-351x320.jpg 351w" sizes="(max-width: 439px) 100vw, 439px" /><br />
空のまま回る乾燥機にほんの数秒間視線が止まった。</p>
<p>それと同時に頭を締め付けるような感覚が襲ってきて、視界がふわりと真っ暗な世界へと落ちていく。</p>
<p>どこまでも、どこまでも。</p>
<p>一体どのくらいの時間が経ったのだろうか。</p>
<p>体感では1時間の昼寝をしようとして半日寝てしまったような、全身に残る重苦しい感覚。</p>
<p>目覚めるとコインランドリーの入り口で、外と店内のちょうど半分をまたがるように倒れこんでいた。</p>
<p>先ほどまで空のまま回っていた乾燥機はすでに止まっていて、外もあれだけ湿気を帯びていたのが嘘かのように、清々しい晴天になっていた。</p>
<p>なぜ、倒れこんでしまったのだろう。</p>
<p>健康的な生活をしていたとは言えないが、仕事をやめる数ヶ月前に受けた健康診断の結果もなんの異常も出なかった。</p>
<p>今までに急に倒れこむような経験もしたことがないし、まだ29歳で加齢に伴う日常的な不調も感じたことがないというのに。</p>
<p>「うっ」</p>
<p>長い間胸を床にして寝転んでいたからか、圧迫されていたような鈍い痛みを感じながらも身体を起こす。</p>
<p>それにしても人通りが少ないからと言っても、おそらく数時間も道路と店舗の境目で倒れている人間がいるというのに誰も声をかけてくれないとは、随分と悲しいことだ。</p>
<p>さっき買ってきたはずのコンビニ袋が周りを見渡してもどこにも無くなっている。</p>
<p>「はぁ、まじかよ」</p>
<p>おにぎりと味噌汁が無くなっているということは、誰かが通って倒れている自分を無視して盗んでいったということだ。</p>
<p>思い出したかのように、焦ってポケットに入っていたはずの財布とスマホを探る。</p>
<p>「クソ！財布も取られた!」</p>
<p>そう呟いた瞬間に、今日はスマホで決済するから財布を家に置いてきたのを思い出す。</p>
<p>右ポケットを探るとスマホはちゃんといつもの位置に入っていた。</p>
<p>不幸中の幸いともいうべきだろうか、数百円分の商品を取られただけで済んだのは、電子決済が普及していたおかげだとホッと胸を撫で下ろす。</p>
<p>スマホを取り出して、時間を確認してみると13:15と表示されている。</p>
<p>家を出たのが10：40ごろだったはずだから、ここで2時間くらい倒れていたということか。</p>
<p>盗まれた物は大したものではないにせよ、倒れている人間を無視して盗むやつがいると考えると無性に腹が立ったので、とりあえず警察に通報しようとダイヤルをしてみると……</p>
<p>「え、なんで圏外になってんの？」</p>
<p>再起動をしてみても圏外で、電話をかけられそうにない。</p>
<p>次第に先ほどまで込み上げてきていた怒りも身を潜め、急に面倒さを感じてきた。</p>
<p>「とりあえず家に帰るか」</p>
<p>よくよく考えてみると、コンビニの商品を盗まれたくらいで警察を呼び出したとしても、ちゃんと対応してくれるのか疑わしいし、平日の日中にこんなところで倒れていたと説明すると、自分の方が職質されそうな気がする。</p>
<p>そんなことを考えていると、いつもの我が家へと辿り着いていた。</p>
<p>築30年の3階建で2階の角部屋に構える冴えない我が家。</p>
<p>隣に自分のアパートよりも少し大きい4階建のアパートが建っているせいで日当たりも悪くて、お世辞にも住みやすいとは言えない。</p>
<p>鍵を開けて中に入っても、自分の家と感じないくらい必要最低限の家財以外置いていない部屋。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-27430" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/10ea4d406b2298eaa3ffe1fd48711eb3_s.jpg" alt="" width="500" height="375" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/10ea4d406b2298eaa3ffe1fd48711eb3_s.jpg 500w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/10ea4d406b2298eaa3ffe1fd48711eb3_s-300x225.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/07/10ea4d406b2298eaa3ffe1fd48711eb3_s-427x320.jpg 427w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" />ベットに腰を下ろして、26インチの小さなテレビの電源をつける。</p>
<p>圏外のまま直らないスマホに目を落として、どうしたものかと考えていると、テレビから聞こえてくる声がおかしい。</p>
<p>「あははは、ソコレビにオツマレさんに」</p>
<p>聞き間違いかと思うくらい、訳の分からない言葉で楽しそうにお昼の番組が進行している。</p>
<p>「マツガレイとあまに」</p>
<p>出演者たちの後ろにデカデカと表示されている、番組名らしきものにはそう表示されている。</p>
<p>番組に出演している人間も日本人にしか見えないのに、話している言葉は訳が分からない。</p>
<p>倒れたせいだろうか、俺の頭がおかしくなってしまったのだろうか。</p>
<p>スマホは相変わらず圏外だが、退職前のメールのやりとりを確認してみるとちゃんと日本語として文字を読み取ることができる。</p>
<p>おかしい、それならばテレビに映っているこの文字や出演者の言葉はどうなっているんだ……</p>
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="gBWI5v9uyh"><p><a href="https://bakanyu.com/column/post-27438/">コンビニ帰りにパラレルワールドに迷い込んだ男。-DAY2-</a></p></blockquote>
<p><iframe title="&#8220;コンビニ帰りにパラレルワールドに迷い込んだ男。-DAY2-&#8221; &#8212; ばかにゅー.com" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  src="https://bakanyu.com/column/post-27438/embed/#?secret=gBWI5v9uyh" data-secret="gBWI5v9uyh" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>「僕という容れ物」元SIMI LABのラッパー“DyyPRIDE”が描く小説デビュー作</title>
		<link>https://bakanyu.com/gossip/post-25286/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[むーさん]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Apr 2019 23:00:38 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[芸能]]></category>
		<category><![CDATA[HIPHOP]]></category>
		<category><![CDATA[マイノリティ]]></category>
		<category><![CDATA[マジョリティ]]></category>
		<category><![CDATA[僕という容れ物]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[立東舎]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://bakanyu.com/?p=25286</guid>

					<description><![CDATA[音楽が自分の世界を表現する器でもあるように、元SIMI LABのメンバー“DyyPRIDE”が文学の世界に挑戦した小説デビュー作「僕という容れ物」が2019年4月19日（金）に立東舎から発売されました。 著者・檀 廬影（だん いえかげ） 日本人と黒人のハーフとして横浜に生まれ、20歳より“DyyPRIDE”名義でラップを始めることとなった彼は音楽活動以外に単身もインドへ渡り、自身の見聞を広めるなど異色の経験も持つ。 小説家としてのスター...]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>音楽が自分の世界を表現する器でもあるように、元SIMI LABのメンバー“DyyPRIDE”が文学の世界に挑戦した小説デビュー作「<strong>僕という容れ物</strong>」が2019年4月19日（金）に立東舎から発売されました。</p>
<h2>著者・檀 廬影（だん いえかげ）</h2>
<p><iframe src="https://www.youtube.com/embed/c9i8L04BCPQ" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></p>
<p><strong>日本人と黒人のハーフ</strong>として横浜に生まれ、20歳より“DyyPRIDE”名義でラップを始めることとなった彼は音楽活動以外に単身もインドへ渡り、自身の見聞を広めるなど異色の経験も持つ。</p>
<p>小説家としてのスタートにこれまで使っていた“DyyPRIDE”ではなく、<strong>檀 廬影（だん いえかげ）</strong>を著作名として小説「僕という容れ物」を執筆。</p>
<p>これまでに、音楽レーベルSUMMITより1stソロアルバム「In The Dyyp Shadow」、SIMI LAB 1stアルバム 「Page 1 : ANATOMY OF INSANE」、2013年 2ndソロアルバム「Ride So Dyyp」、2014年2ndグループアルバム「Page 2 : Mind Over Matter」をリリースしている。</p>
<h2>著者からのメッセージ</h2>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-25343" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/04/1494676126.jpg" alt="" width="400" height="400" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/04/1494676126.jpg 400w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/04/1494676126-150x150.jpg 150w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/04/1494676126-300x300.jpg 300w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/04/1494676126-320x320.jpg 320w" sizes="(max-width: 400px) 100vw, 400px" /></p>
<blockquote><p>希望が見えなくても、生きていれば良い時もあるけれど、死んでしまえばそれでオシマイ。</p>
<p>だから自殺するよりもちょっとマシな生き方を探して生きる道を模索する。この本が苦しんでいる人々の、マイノリティの救いになりますように。</p>
<p>この本がマジョリティの興味を満たしつつ、その心に届きますように。</p></blockquote>
<p>いつの世界も数による支配が覆ることはないのかもしれないが、<strong>才能が生まれる場所</strong>はマイノリティの中から。</p>
<p>悩み、葛藤する精神の砂漠の中を徘徊する日々があなたに映し出すのはどんな世界観だろうか？</p>
<h2>書籍の詳しい情報</h2>
<p><strong><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-25339" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/04/d5875-2688-721252-1.jpg" alt="" width="272" height="400" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/04/d5875-2688-721252-1.jpg 272w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/04/d5875-2688-721252-1-204x300.jpg 204w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2019/04/d5875-2688-721252-1-218x320.jpg 218w" sizes="(max-width: 272px) 100vw, 272px" />「僕という容れ物」</strong></p>
<p>著者：檀 廬影（だん　いえかげ）</p>
<p>定価：1,728円（本体1,600円+税）</p>
<p>仕様：四六判 / 208ページ</p>
<p>発売日：2019.4.19</p>
<p>ISBN：9784845633487</p>
<p>URL：<a href="http://rittorsha.jp/items/18317420.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">http://rittorsha.jp/items/18317420.html</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>チャットで読む小説アプリ「peep」が“シネマ小説”をリリース</title>
		<link>https://bakanyu.com/game/post-18964/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[むーさん]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 18 Dec 2018 23:30:33 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[アプリ・ゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[peep]]></category>
		<category><![CDATA[アプリ]]></category>
		<category><![CDATA[チャット]]></category>
		<category><![CDATA[ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[恋愛]]></category>
		<category><![CDATA[映画]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://bakanyu.com/?p=18964</guid>

					<description><![CDATA[チャットという表現方法で小説の物語が進行する、読み物系アプリ「peep（ピープ）」が新規コンテンツとして“動画＋テキスト”で構成されたシネマ小説をリリースしました。 「恋愛」と「ホラー」がメイン まずは、チャット小説アプリ「peep」についてから簡単に紹介。 チャットという言葉の掛け合いを活かして、プロの作家が小説として仕上げた作品が読めるアプリとしてリリースしました。 ジャンルは恋愛とホラーが中心で、背筋が凍る怖い話、キュンとする恋バ...]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>チャットという表現方法で小説の物語が進行する、読み物系アプリ「peep（ピープ）」が新規コンテンツとして“<strong>動画＋テキスト</strong>”で構成された<strong>シネマ小説をリリース</strong>しました。</p>
<h2>「恋愛」と「ホラー」がメイン</h2>
<p>まずは、<strong>チャット小説アプリ「peep」</strong>についてから簡単に紹介。</p>
<p>チャットという言葉の掛け合いを活かして、<strong>プロの作家</strong>が小説として仕上げた作品が読めるアプリとしてリリースしました。</p>
<p>ジャンルは恋愛とホラーが中心で、背筋が凍る怖い話、キュンとする恋バナなど、<strong>オリジナル作品</strong>が毎日更新。</p>
<p>無料でも小説が読めますが、時間制限があります。</p>
<p>たくさん読みたい場合は「<strong>1ヶ月 960円(税込)</strong>」の有料会員になれば読み放題になりますよ。</p>
<h2>物語が目の前で進行している感覚</h2>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-18976" src="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG_4850.jpg" alt="" width="185" height="400" srcset="https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG_4850.jpg 185w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG_4850-139x300.jpg 139w, https://bakanyu.com/wp-content/uploads/2018/12/IMG_4850-148x320.jpg 148w" sizes="(max-width: 185px) 100vw, 185px" />チャットという<strong>馴染みがある画面</strong>で物語が展開するので、<strong>まさに今ストーリーが展開している様な感覚</strong>が味わえます。</p>
<p>小説を普段読まない人でも、<strong>言葉の掛け合いで進行していく</strong>ので読みやすく、ふと気づけば時間を忘れて読んでしまいそう。</p>
<h2>スマホで観るための映画</h2>
<p>そんな、peepが提供する新コンテンツ<strong>“シネマ小説”</strong>は、縦長のスマホ動画で映像が作られています。</p>
<p><strong>自分のカメラで撮った動画</strong>を見ているかの様な映像は、映画とはまた違った<strong>臨場感</strong>があります。</p>
<blockquote><p><strong>シネマ小説第一弾『堕罪』あらすじ</strong></p>
<p>目を覚ますと、そこは知らない地下室。</p>
<p>瑛美は、頭に包帯を巻かれた男の死体とともに部屋に監禁されていた。</p>
<p>その模様を録画し、瑛美が想いを寄せる篤志にスマートフォンで送る。謎の死体の周囲にはメッセージが落ちていて、そのメッセージを読み解いていくと……。</p></blockquote>
<p><iframe src="https://www.youtube.com/embed/YOGbvtkBJm0" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></p>
<p>短い動画ながら、<strong>先の読めない展開</strong>に仕上げられている「堕罪」。</p>
<p>動画コンテンツとしても、小説としても楽しめるので、視聴してみてくださいね。</p>
<p><a href="https://itunes.apple.com/jp/app/peep-%E3%83%9B%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%A8%E6%81%8B%E6%84%9B%E3%81%AE%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%88%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA/id1271282207?mt=8">peep-ホラーと恋愛のチャット小説アプリ &#8211; Taskey Inc.</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>「いまいち理解に苦しむ名作」を苦し紛れにご紹介＾＾；</title>
		<link>https://bakanyu.com/column/post-11021/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[熊谷]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 01 Jul 2018 06:00:10 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム記事]]></category>
		<category><![CDATA[フランツ・カフカ]]></category>
		<category><![CDATA[ブライアン・エヴンソン]]></category>
		<category><![CDATA[不思議]]></category>
		<category><![CDATA[奇書]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://bakanyu.com/?p=11021</guid>

					<description><![CDATA[私ずっとなんでみんな記事のタイトルに顔文字入れないんだろうと思っていたんです。何か問題があるのかなと思って調べたんですが、特に問題ないみたいですね。ただアホっぽく見えるだけで。 さて、あの時の苦労に比べたら、今の苦労なんて大したことない。なんてことを思える人が世の中にはいるようです。 皆さんはそう思えますか？私は思えません。 私も昔少し大きな苦しみ的なものを経験したことがありますが、今、例えば小さな困難にぶつかった時に、彼らのように「あ...]]></description>
			<br />
<b>Warning</b>:  Trying to access array offset on value of type bool in <b>/home/tokos/bakanyu.com/public_html/wp-content/plugins/amazonjs/amazonjs.php</b> on line <b>637</b><br />
							<content:encoded><![CDATA[<p>私ずっとなんでみんな記事のタイトルに顔文字入れないんだろうと思っていたんです。何か問題があるのかなと思って調べたんですが、特に問題ないみたいですね。<strong>ただアホっぽく見えるだけで。</strong></p>
<p>さて、あの時の苦労に比べたら、今の苦労なんて大したことない。なんてことを思える人が世の中にはいるようです。<br />
皆さんはそう思えますか？私は思えません。<br />
私も昔少し大きな苦しみ的なものを経験したことがありますが、今、例えば小さな困難にぶつかった時に、彼らのように「あの時のに比べたら…」なんて考えをすることは到底できないのです。私の中で苦しいことに大小なんてないわけです。苦しいことはただ苦しいことなのです。そして苦しい時はいつだって全てを放棄してしまいそうになるのです。</p>
<p>そう、気が付いてください、それが今この瞬間なのです。私は今、私自身の苦しみをリアル実況しております。何も書くことなんて思い浮かばないのに、何かを書かなければいけない。私はたった今苦痛に襲われているのです。そして苦しむ時間が長ければ長いほど、この貴重な休日の時間も削られていく。まさに<strong>苦しみの連鎖！圧倒的苦しみ！やばみの極み！</strong><br />
そうして私は命を削って生み出しているのです。毎週、こんなくだらないコラム記事を。ほぼ狂気の沙汰です。</p>
<p>ということで、今回の記事のキーワードは<strong>「狂気の沙汰」</strong>です。「狂気の沙汰」といえば皆様は何を思い浮かべますか。<br />
そうですね、三大奇書ですね。<br />
日本の三大奇書といえば「黒死館殺人事件」「ドグラ・マグラ」「虚無への供物」の三作品です。おそらく読んだことのない人の方が多いと思います。私も読んだことありません。ググってまたいつものようにコピペして紹介しようかなと思いましたが、それではコラムと称している意味がないため、私の読んだことのある、世に知られてはいるけど「は？何いってんの」って感じの私なりの奇書をご紹介しようと思います。</p>
<h2>ブライアン・エヴンソン「ウインドアイ」</h2>
<p>私がこの作品に出会ったのは昨年の十月頃。<br />
haruka nakamuraというアーティストのファンでして、彼のライブ音源のCDが発売されるということで購入したのが「Brian Evenson『Windeye』」。ブライアンエヴンソンのウインドアイを日本語訳した柴田元幸さんが自ら朗読をして、その物語に合わせharuka nakamuraさんがライブ演奏を行ったのをCDに収録したものです。<br />
これが店舗限定、数量限定で販売されるということで、<del>これはプレ値がつくかもしれない</del>ファンなら買わざるを得ないということで入手した作品でした。</p>
<p>肝心な「ウインドアイ」の内容はというと、これから書いていきます。ただネタバレになります。ネタバレになったところで全く問題ないような気がしますが。</p>
<p>主人公の彼には妹がいました。妹とは子供ながらのちょっと過激なお遊びもありましたが、質素で古いバンガローの家で、二人で、よく、遊んでいたのです。そんな彼の家には「風の目」と呼ばれる不思議な窓がありました。その「風の目」は不思議なことに、家の中からは確認できるものの家の外からは確認できない、風の目から外に向かって手を振っても、全く確認できないのです。外から見ると風の目がある場所には何もなく、ただの外壁となっています。</p>
<p>そんなある日、妹がそのウインドアイに窓辺を伝って触れたところ、妹がそのウインドアイに奪われてしまいました。<br />
それからというもの不思議なことに、母親へ「妹が風の目に奪われてしまった」と激しく訴えても、母親は「妹なんて初めからあなたにはいなかったじゃない」と相手をしてもらうことすらできず。時が経って大人になった彼が振り返るのです。結局、妹はどこへ消えてしまったのか、それともそもそも妹などやはり存在しなかったのか。ただ私が妹という存在をいなかったことにしてしまうと、それこそ完全にいなくなってしまうと。</p>
<p>ざっくりですが、こんなお話です。何いってるかわかんないですよね。<br />
妹は確かにいたはずなんですけどね。しっかりと妹とのやりとりがあって、確かに存在していたように思えます。それなのに風の目に奪われてしまった時から、妹はなくなった存在になってしまった。結局ウインドアイの正体は分からない。彼のおじいさんはウインドアイの存在を知っていたようですが、それの名前がウインドアイであり、風の目である、という説明をするだけで終わってしまう。彼自身、妹がなくなってしまってから、ウインドアイに触れるようなことはしないし、全てが謎のままで物語は終わる。</p>
<p>母親が何か関係しているのか、それとも最初の妹との遊びに何かヒントがあるのか、全てに意味があるように思えるのです。<br />
いわゆる解がないお話といいますか、収束しないお話といいますか、だからこそ生々しいようにも感じて、それでもって物語の捉え方が自分次第でもあるので読むたびに表情が変わる。そんな不思議でおかしな物語です。完全に理解をすることができないからこそ、夢中になってしまう、まさに読者を読ませる作品なのだと思います。</p>
<p>考えるよりも、感じろ。なんて、読み終えるとめっちゃお腹が空く物語でもあります。<br />
<iframe src="https://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=toko0a-22&o=9&p=8&l=as1&asins=410590132X&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
<h2>フランツ・カフカ</h2>
<p>さて次に紹介するのはフランツ・カフカの作品。何冊か読みましたが全て意味がわかりません。私にとって彼の作品は全て奇怪であると認定できます。<br />
「変身」「流刑地で」「最初の苦悩」「家長の心配」「皇帝の使者」。意味がわからないというのは何をいっているのか意味がわからないという意味ではなくて、この物語を書いている意味がわからないということです。何を思って何を伝えたくて書いたのかということです。特に短編小説は不思議ちゃんすぎて、なんだこの物語は、とおもしろおかしくなってしまうほど。</p>
<p>ただそれでも次から次へと読んでしまうのは、世間が評価するから気になるというのもありますが、彼の作品自身の魅力でもあるからかもしれません。<br />
ということで意味のわからない作品を意味のわからないまま紹介しても、やっぱり意味がないと思ったので、ここからは彼の作品についてではなくカフカ自身について私なりに書いてみたいと思います。</p>
<p>変身で有名なフランツ・カフカは自分の人生を振り返り、いかに自殺をしないかに注力した人生だったと述べています。彼はとにかく仕事をすることに苦痛を感じていたようです。変身に出て来る彼もまた、出勤前に起きたら虫になってしまっていた、というところから話が始まります。それでも彼は何とかして部屋を出て列車に乗って、雇用主に遅れてしまった事情をしなくてはならないと、虫になってしまったことよりも何故始業に遅れてしまったのかの報告を第一に考えています。現代に通ずるものを感じますよね。ただ、人の世で人並みに生きるということはそういうことなのだと私は考えます。そして彼もそれをわかっていた。</p>
<p>だからフランツ・カフカは生きていることに絶望をしていた。それは別に死を求めているわけでもない。ただ人に生まれただ生きるということを苦痛に感じている自らに絶望をしていたのでしょう。とは言えど彼はその命を自ら断つことはできませんでした。40歳で病に倒れ亡くなっています。病に倒れたとき、彼はホッとしたのでしょうか。それともやはりまだ生きたいと思ったのでしょうか。彼がその時、どう思ったのかインタビューできるならしてみたい。彼がその時思ったことが私の人生の一つの解のような気もするからです。</p>
<p>フランツ・カフカは生前にも細々と出版をしておりましたが、現代ほど名前は知れ渡っていませんでした。死後、彼の友人の手によって残された書籍が公表され、評価を得ることになったのです。彼の独特な世界観の持つ作品は、一方では宗教的な意味がある、一方では彼自身の心の表れである、と様々な憶測を呼んでいます。現代においても、あらゆる解釈による校閲を行なったそれぞれのカフカの作品が存在しています。もちろん、全く手のつけられていないオリジナルの作品もだいぶ後になってから出版されています。<br />
ちなみに彼はまだ世に公にしていなかった作品を、自分が死んだ後は全て処分してくれと遺書に残しているようです。</p>
<p>私はカフカの作品を読んでも全く心は動かされないし、全く理解することもできません。これは理解されようと描いたものではないからなのではと勝手に考えました。ただやりきれない思いをブログで綴るように、彼もまた心の捌け口として筆を綴っていた。浅はかな考えかもしれませんが、だから処分を願っていたのかななんて。彼自身こうして後世に評価されるとは思っていなかったというのが一番だとは思いますが。</p>
<p>カフカ・フランツは表現力に長けているだけで全くもってその感性は普通の人間のものであった。彼の人生を調べていけばいくほど、おこがましいですが身近な存在に感じてくる。だからこそ、意味がわからなくて血が通っていて興味深くて、つい読んでしまう。<br />
ウケるwなんて言いながら。</p>
<p>ちなみに青空文庫で無料で読むことができます。短編小説であれば10ページ弱で読めるので是非読んでみてください。</p>
<h2>終わりに</h2>
<p>さてちょっと思ったよりも文章が長くなってしまったので、ここら辺で終わりにしようと思うのですが、私は一つ不思議に思ったことがあります。<br />
「・」の読み方なんていうんだろうって。調べたら中点、ビュレットポイントと読むみたいです。中点って確かに読んでたような気もするなあとか思いましたが、使わない知識はやはり消えていきますね。ちなみに「~」は「チルダ」、「＾」は「アクサンシルコンフレックス」と読むらしいですよ。</p>
<p>「＾＾」だったら「アクサンシルコンフレックスアクサンシルコンフレックス」となりますから、略してアクサンアクサン。</p>
<p>だから何だって話ですが。<br />
<iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/PNZt6lstkBs?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
	</channel>
</rss>
