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「いまいち理解に苦しむ名作」を苦し紛れにご紹介^^;

「いまいち理解に苦しむ名作」を苦し紛れにご紹介^^;

私ずっとなんでみんな記事のタイトルに顔文字入れないんだろうと思っていたんです。何か問題があるのかなと思って調べたんですが、特に問題ないみたいですね。ただアホっぽく見えるだけで。

さて、あの時の苦労に比べたら、今の苦労なんて大したことない。なんてことを思える人が世の中にはいるようです。
皆さんはそう思えますか?私は思えません。
私も昔少し大きな苦しみ的なものを経験したことがありますが、今、例えば小さな困難にぶつかった時に、彼らのように「あの時のに比べたら…」なんて考えをすることは到底できないのです。私の中で苦しいことに大小なんてないわけです。苦しいことはただ苦しいことなのです。そして苦しい時はいつだって全てを放棄してしまいそうになるのです。

そう、気が付いてください、それが今この瞬間なのです。私は今、私自身の苦しみをリアル実況しております。何も書くことなんて思い浮かばないのに、何かを書かなければいけない。私はたった今苦痛に襲われているのです。そして苦しむ時間が長ければ長いほど、この貴重な休日の時間も削られていく。まさに苦しみの連鎖!圧倒的苦しみ!やばみの極み!
そうして私は命を削って生み出しているのです。毎週、こんなくだらないコラム記事を。ほぼ狂気の沙汰です。

ということで、今回の記事のキーワードは「狂気の沙汰」です。「狂気の沙汰」といえば皆様は何を思い浮かべますか。
そうですね、三大奇書ですね。
日本の三大奇書といえば「黒死館殺人事件」「ドグラ・マグラ」「虚無への供物」の三作品です。おそらく読んだことのない人の方が多いと思います。私も読んだことありません。ググってまたいつものようにコピペして紹介しようかなと思いましたが、それではコラムと称している意味がないため、私の読んだことのある、世に知られてはいるけど「は?何いってんの」って感じの私なりの奇書をご紹介しようと思います。



ブライアン・エヴンソン「ウインドアイ」

私がこの作品に出会ったのは昨年の十月頃。
haruka nakamuraというアーティストのファンでして、彼のライブ音源のCDが発売されるということで購入したのが「Brian Evenson『Windeye』」。ブライアンエヴンソンのウインドアイを日本語訳した柴田元幸さんが自ら朗読をして、その物語に合わせharuka nakamuraさんがライブ演奏を行ったのをCDに収録したものです。
これが店舗限定、数量限定で販売されるということで、これはプレ値がつくかもしれないファンなら買わざるを得ないということで入手した作品でした。

肝心な「ウインドアイ」の内容はというと、これから書いていきます。ただネタバレになります。ネタバレになったところで全く問題ないような気がしますが。

主人公の彼には妹がいました。妹とは子供ながらのちょっと過激なお遊びもありましたが、質素で古いバンガローの家で、二人で、よく、遊んでいたのです。そんな彼の家には「風の目」と呼ばれる不思議な窓がありました。その「風の目」は不思議なことに、家の中からは確認できるものの家の外からは確認できない、風の目から外に向かって手を振っても、全く確認できないのです。外から見ると風の目がある場所には何もなく、ただの外壁となっています。

そんなある日、妹がそのウインドアイに窓辺を伝って触れたところ、妹がそのウインドアイに奪われてしまいました。
それからというもの不思議なことに、母親へ「妹が風の目に奪われてしまった」と激しく訴えても、母親は「妹なんて初めからあなたにはいなかったじゃない」と相手をしてもらうことすらできず。時が経って大人になった彼が振り返るのです。結局、妹はどこへ消えてしまったのか、それともそもそも妹などやはり存在しなかったのか。ただ私が妹という存在をいなかったことにしてしまうと、それこそ完全にいなくなってしまうと。

ざっくりですが、こんなお話です。何いってるかわかんないですよね。
妹は確かにいたはずなんですけどね。しっかりと妹とのやりとりがあって、確かに存在していたように思えます。それなのに風の目に奪われてしまった時から、妹はなくなった存在になってしまった。結局ウインドアイの正体は分からない。彼のおじいさんはウインドアイの存在を知っていたようですが、それの名前がウインドアイであり、風の目である、という説明をするだけで終わってしまう。彼自身、妹がなくなってしまってから、ウインドアイに触れるようなことはしないし、全てが謎のままで物語は終わる。

母親が何か関係しているのか、それとも最初の妹との遊びに何かヒントがあるのか、全てに意味があるように思えるのです。
いわゆる解がないお話といいますか、収束しないお話といいますか、だからこそ生々しいようにも感じて、それでもって物語の捉え方が自分次第でもあるので読むたびに表情が変わる。そんな不思議でおかしな物語です。完全に理解をすることができないからこそ、夢中になってしまう、まさに読者を読ませる作品なのだと思います。

考えるよりも、感じろ。なんて、読み終えるとめっちゃお腹が空く物語でもあります。

フランツ・カフカ

さて次に紹介するのはフランツ・カフカの作品。何冊か読みましたが全て意味がわかりません。私にとって彼の作品は全て奇怪であると認定できます。
「変身」「流刑地で」「最初の苦悩」「家長の心配」「皇帝の使者」。意味がわからないというのは何をいっているのか意味がわからないという意味ではなくて、この物語を書いている意味がわからないということです。何を思って何を伝えたくて書いたのかということです。特に短編小説は不思議ちゃんすぎて、なんだこの物語は、とおもしろおかしくなってしまうほど。

ただそれでも次から次へと読んでしまうのは、世間が評価するから気になるというのもありますが、彼の作品自身の魅力でもあるからかもしれません。
ということで意味のわからない作品を意味のわからないまま紹介しても、やっぱり意味がないと思ったので、ここからは彼の作品についてではなくカフカ自身について私なりに書いてみたいと思います。

変身で有名なフランツ・カフカは自分の人生を振り返り、いかに自殺をしないかに注力した人生だったと述べています。彼はとにかく仕事をすることに苦痛を感じていたようです。変身に出て来る彼もまた、出勤前に起きたら虫になってしまっていた、というところから話が始まります。それでも彼は何とかして部屋を出て列車に乗って、雇用主に遅れてしまった事情をしなくてはならないと、虫になってしまったことよりも何故始業に遅れてしまったのかの報告を第一に考えています。現代に通ずるものを感じますよね。ただ、人の世で人並みに生きるということはそういうことなのだと私は考えます。そして彼もそれをわかっていた。

だからフランツ・カフカは生きていることに絶望をしていた。それは別に死を求めているわけでもない。ただ人に生まれただ生きるということを苦痛に感じている自らに絶望をしていたのでしょう。とは言えど彼はその命を自ら断つことはできませんでした。40歳で病に倒れ亡くなっています。病に倒れたとき、彼はホッとしたのでしょうか。それともやはりまだ生きたいと思ったのでしょうか。彼がその時、どう思ったのかインタビューできるならしてみたい。彼がその時思ったことが私の人生の一つの解のような気もするからです。

フランツ・カフカは生前にも細々と出版をしておりましたが、現代ほど名前は知れ渡っていませんでした。死後、彼の友人の手によって残された書籍が公表され、評価を得ることになったのです。彼の独特な世界観の持つ作品は、一方では宗教的な意味がある、一方では彼自身の心の表れである、と様々な憶測を呼んでいます。現代においても、あらゆる解釈による校閲を行なったそれぞれのカフカの作品が存在しています。もちろん、全く手のつけられていないオリジナルの作品もだいぶ後になってから出版されています。
ちなみに彼はまだ世に公にしていなかった作品を、自分が死んだ後は全て処分してくれと遺書に残しているようです。

私はカフカの作品を読んでも全く心は動かされないし、全く理解することもできません。これは理解されようと描いたものではないからなのではと勝手に考えました。ただやりきれない思いをブログで綴るように、彼もまた心の捌け口として筆を綴っていた。浅はかな考えかもしれませんが、だから処分を願っていたのかななんて。彼自身こうして後世に評価されるとは思っていなかったというのが一番だとは思いますが。

カフカ・フランツは表現力に長けているだけで全くもってその感性は普通の人間のものであった。彼の人生を調べていけばいくほど、おこがましいですが身近な存在に感じてくる。だからこそ、意味がわからなくて血が通っていて興味深くて、つい読んでしまう。
ウケるwなんて言いながら。

ちなみに青空文庫で無料で読むことができます。短編小説であれば10ページ弱で読めるので是非読んでみてください。

終わりに

さてちょっと思ったよりも文章が長くなってしまったので、ここら辺で終わりにしようと思うのですが、私は一つ不思議に思ったことがあります。
「・」の読み方なんていうんだろうって。調べたら中点、ビュレットポイントと読むみたいです。中点って確かに読んでたような気もするなあとか思いましたが、使わない知識はやはり消えていきますね。ちなみに「~」は「チルダ」、「^」は「アクサンシルコンフレックス」と読むらしいですよ。

「^^」だったら「アクサンシルコンフレックスアクサンシルコンフレックス」となりますから、略してアクサンアクサン。

だから何だって話ですが。

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