
『ドクターマーチン(DR. MARTENS)』のイメージと言えば、大学生だったりチョットダサいかもと言った想像をする人も多いかと思いますが、最近では定番のブーツではない、おしゃれなスニーカーやコラボアイテムも登場するなど、新しい動きがウケて人気が上がってきています。
今回はドクターマーチンに秘められたこだわりやおすすめのコーディネイトなど、ブームを予感させるドクターマーチンについてご紹介させていただきます。
目次
ドクターマーチンの特徴と履いた人を魅了するわけ
ドクターマーチン(DR. MARTENS)は音楽やカルチャーと繋がりの深い、イギリスのシューズブランド。日本では全国に22店舗の正規販売店が展開されており、公式のオンラインストアでも購入することができます。
ブランドのはじまりは1945年に兵役に従事していた25歳のクラウス・マルテンス博士がユニークなエアクッションソールを発明したこと。戦後に残っていた靴修理屋の靴型と針を廃物利用して靴のプロトタイプが今のドクターマーチンにつながっています。
当初、With Bouncing Soles(弾む履き心地のソール)と宣伝して売り出したように、ソフトで履き心地の良いブーツにエアークッションが効いたソールを合わせることで「シーンを選ばずに使いやすい靴」に仕上げていることが、今もドクターマーチンを履いた人を魅了し続けるポイントと言えるでしょう。
丈夫な靴の秘密「グッドイヤーウェルト製法」
グットイヤーウェルト製法の特徴は「耐久性」と「耐水性」に優れているということ。
複雑な縫合を行うことで、単純に縫い付けた靴とは違った靴に比べて圧着度が上がり、隙間が少なくなることで、ハードな環境にも対応できる耐久性を実現しています。また、グットイヤーウェルト製法では内側にコルクを敷き詰めているため、歩くたびに靴を履く人の加重で徐々にその人の足形に馴染む性質も持っています。
厚いソールに隠された“疲れにくい”工夫
硬くて吐き心地が悪いイメージが強いブーツですが、ドクターマーチンの特徴として挙げられる、分厚いソール隠されたエアクッションは歩行時の衝撃を和らげてくれており、長時間の歩行でも足が疲れにくく、馴染む履きごごちを与えてくれます。
エアクッションは蜂の巣パターンで形成されており、踵に最小でも6mmの深さをもたせているのがドクターマーチンのこだわり。
また、エアクッションの特性だけが疲れにくい工夫ではなく、開発者が柔軟性やグリップ力にもこだわって開発しているからこそ、長く履いても疲れない靴が出来上がっているんです。
エアソールと言うとナイキの某スニーカーを思い浮かべる人も多いですが、それよりも以前にブーツに採用されていたのは驚きですよね。
ソールは交換可能で長く愛用できる
本革で出来ている靴は長く履き続けることで、その人にしかない独特の風合いを出すのも愛用ポイント。
そのため、使用期間と共にすり減ったソールは交換することでまたお気に入りの靴を履くことが出来なければなりません。
ドクターマーチンの靴は経年変化を楽しんでもらうために、ソールが交換できるように考えられているため、一生ものとして愛用できる靴として開発されています。
ドクターマーチンの適切なUKサイズの選び方
ドクターマーチンの靴サイズは、日本サイズ展開で「22.5cm」の様な0.5刻みのサイズがありません。足形は幅が狭い傾向があるので、ワンサイズ大きめのものを選ぶと比較的サイズが合うことが多いです。
1ヶ月ほど使用して履き慣らすことでも、自分の足形になってくるので「ちょっとしっくりこない」程度であれば、履いているうちに馴染んできます。
ドクターマーチンのサイズ表と見方
Dr.Martens(ドクターマーチン)の場合はサイズ表記がUKになっているので、日本サイズを表と照らし合わせて適切なサイズを探してください。
【Woman(レディース)】
日本サイズ | UKサイズ |
22.0cm | 3.0 |
23.0cm | 4.0 |
24.0cm | 5.0 |
25.0cm | 6.0 |
26.0cm | 7.0 |
27.0cm | 8.0 |
28.0cm | 9.0 |
29.0cm | 10.0 |
30.0cm | 11.0 |
【MENS(メンズ)】
日本サイズ | UKサイズ |
25.0cm | 6.0 |
26.0cm | 7.0 |
27.0cm | 8.0 |
28.0cm | 9.0 |
29.0cm | 10.0 |
30.0cm | 11.0 |
31.0cm | 12.0 |
【Kids(キッズ)】
対象 | 日本サイズ | UKサイズ |
ベビー | 11.0cm | 3 |
トドラー | 15.5cm | 8 |
トドラー | 16.5cm | 9 |
ジュニア | 17.0cm | 10 |
ジュニア | 18.0cm | 11 |
ジュニア | 19.0cm | 12 |
ジュニア | 20.0cm | 13 |
ジュニア | 21.0cm | 1.0 |
ジュニア | 22.0cm | 2.0 |
初回だけはサイズ交換を無料で出来る
初めてドクターマーチンの靴を購入する場合でも、公式オンラインストアでの購入であれば、「オーダーしたサイズが足に合わなかった」なんてことがあっても初回購入に限って無料交換することができます。
無料ラッピングも対応しているので誕生日やクリスマスなどの記念日にパートーナーへの贈り物としてもおすすめです。
自分用もそうですが、靴をプレゼントしたけれどサイズが合わなくて微妙な空気になんて事態も初回サイズ交換無料のため回避できるので、より気軽にオンラインで注文できて便利ですよね。
ドクターマーチンを履き慣らすのって大変?
履き慣らすことで、サイズ感が合ってくると説明しましたが、ドクターマーチンの靴は耐久度を上げるため丈夫に作られているので、履き慣らすには少々コツが必要。と言うのも対策をしないと靴擦れを起こしてしまい、悲惨なことになる場合もある様です。
対策方法としては、馴染むまでは厚手の靴下を着用して靴擦れを防止すると同時にサイズの微調整をするのがおすすめです。そのほかには靴擦れを防止するアイテムが100均や靴屋に販売しているので、購入を検討してみてください。
ドクターマーチンのシューズ種類と選び方
ドクターマーチンに興味があって購入しようとした際に、ハイカットタイプに手を出してしまうと似合う服装が限定されがちになってしまうので、1足目として選ぶには適切とは言えません。ローカットであれば、ハイカットよりも足元の重たい印象を避けることができるので、比較的どんな服装においても使いやすい1足として活躍してくれますよ。
それでは、ローカットモデルから初めての方も選びやすい様に、定番・個性派・流行・カジュアルと4タイプから厳選してご紹介させていただきます。
定番からおすすめのローカット3ホール
ドクターマーチンのアイコン的存在であり続けているこの「1461 3ホールシューズ」 は、元は労働者の靴として販売されていたモデル。時代の変化と共にイギリス中の大学生の間で人気のファッションアイテムとして確立したことで、現代まで長く愛される靴へと進化しました。
そのシンプルなデザインが、カジュアルからフォーマル寄りの服装にも相性が良く、ブラックモデルであれば足元に引き締まった印象を、チェリーレッドであれば無骨な強い印象を与えてくれます。
少し個性的な「3989(ブローグ)」
今ではクラッシックな印象が強い「3989 ブローグシューズ」は、スコットランドやアイルランドの農民が作業用として考案したスタイルでした。
個性的な見た目のため、紹介しているシューズの中でも比較的服装を選びがちなモデルですが、その分アクセントとして申し分ないインパクトがあり、このシューズを主体としたコーディネイトをすることで、輝くシューズと言えます。
特に3989BEX ブローグシューズは色味も個性的なので、他のドクターマーチンよりも服装を選びがちですが、使いこなしたときのオシャレさは思わず街でも目で追ってしまう一足です。
落ち着いた印象で合わせるなら、男性であれば定番のMA-1に合わせたり、女性なら全体的に色味を抑えてロングスカートと一緒にコーディネイトすることで、個性を上手く活かしたスタイルにすることができます。
流行りのローファーもチェック「ADRIAN (タッセルローファー)」
学生時代に履いた記憶が強いローファーですが、数年前から秋冬アイテムとして流行したことで特に女性のファッションに取り入れられることが増えました。
ドクターマーチンのラインナップには定番商品として、「ADRIAN タッセルローファー」が展開されており、1980年代からイギリスの工場で生産されていたクラシックなデザインが、現代のローファーコーデに花を添えます。
注目かっこいいのカジュアルシューズ
ドクターマーチンのDNAを感じさせながらも、他のシューズと比べより一層カジュアル感が引き立つ「DANTE PATENT シューズ」。
ストリートに溶け込む使いまわしやすいデザインと光沢感があるパテントランパー素材により、高級感を残しつつもどんな服装にも合わせやすい一足です。
「CAVENDISH 3ホールシューズ」は定番の3ホールシューズから軽量化を目指したモデルとなっており、三分の一まで軽くなったことで重量感が苦手な人でも履きやすく、全体的にほっそりとしたデザインで仕上げることで、ジャケットに合わせても違和感なく履けるモデルと言えます。
ドクターマーチンを履く男性はダサい?
歴史が長いブランド特有ではありますが、過去に国内外問わず人気を集めたブランドの多くが「ダサい」というイメージを持たれることがあります。ドクターマーチンもその一つで“大学生が好むブランド”という先入観が付いてしまったため、特に大人が着用するとダサいかもと思う人が増えたのは事実です。
しかし、手が届きやすい価格帯でありながら、しっかりと高品質の商品を展開するドクターマーチンは上手にコーディネイトすることで、大人でも浮くことなくオシャレに見せることができますよ。
こんなにおしゃれ!「コーディネート/男性編」
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チェック柄のパンツと白のハイソックスに黒のドクターマーチンで足元を締めたクラッシクスタイル。
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ワイドパンツに個性派「3989BEX ブローグシューズ」を合わせ、大人スタイルにまとめたコーデ。
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ブラックコーデにすることで、かっこいいスマートな印象が強いコーディネイト。カジュアル感が強いパーカーと合わせても大人らしさが消えません。
こんなにおしゃれ!「コーディネート/女性編」
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発色の良いカラーを取り入れつつも、ドクターマーチンが足元を締めるコーデ。
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ふわりとしたプリーツスカートに合わせたドクターマーチンが違和感なく溶け込みます。
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ワンピーススタイルのキレイめファッションに合わせたドクターマーチン。
意外と簡単な“ドクターマーチン”の長持ちお手入れ方法
ドクターマーチンは全て革で作られているため、長く愛用する上でお手入れは欠かせません。靴の手入れは面倒だと感じるかもしれませんが、慣れてしまえば意外と簡単に済むのでキレイになる感覚がクセになる人も多いんです。
普段買ったら履くだけにしてしまっていた人にも分かりやすい様に、お手入れをするにあたって準備しておきたいグッズと基本のお手入れ方法について解説したいと思います。
用意・準備しておきたいもの
・靴専用ブラシ
お手入れの前に大きなホコリを落とすために使うブラシと仕上げ磨きに使うブラシの2本
・クロス(布)
汚れ落としやクリームを塗るためのクロス数枚、専用品でなくても柔らかい素材であれば代用可能です。
・靴用のリムーバー
前の手入れで塗ったワックスやクリームを落とすために必要。
・靴用のクリーム
革に栄養を与え、保湿、ツヤだしの効果があります。
・防水スプレー
キレイな状態を長持ちさせるために必要です。革は濡れた状態が長いとダメージが強いので必ず防水処理をしてください。
ネットショップなどではシューケアセットとしてシューケアに必要なものがセットで販売されていたりもします。
基本のものはセットで購入し、都度必要になるものを追加購入するという形がいいかもしれませんね。
シューズ汚れの落とし方と汚れを防ぐには
Step1 靴全体のホコリを落とす。
特にソールとの間にホコリが溜まりやすいので念入りにブラシやクロスでホコリと汚れを除去します。
Step2 リムーバーでコーティングをリセット
紫外線などで前回のコーティングが劣化しているので、専用リムーバーで落とします。
Step3 再度クリーニング
クロスを使って全体を仕上げクリーニング。
Step4 クリームを塗る
全体に馴染ませる様にクリームを革に与え、余分なクリームをクロスで拭き取ります。
Step5 艶出しブラッシング
艶出し用の柔らかいブラシで全体に艶が出る様に磨きます。
Step6 仕上げ
最後にクロスでさっと仕上げ磨きをして、防水スプレーでコーティングすれば完成です。
まとめ
ここまで読んでくれた人は改めてドクターマーチンの魅力やオシャレさに気づいてくれたと思います。手間がかかるお手入れも長く愛用していくことで、むしろやらないとなんだが落ち着かなくなってきますよ。
これからは使い捨ての靴ばかりを履くのではなく、「経年変化を楽しめる一足」としてドクターマーチンに触れてみてはいかがでしょうか?